シンガー・DJ　ナツ・サマーさん【後編】音楽と生きると決めた２度目の東京

シティポップ・レゲエシンガーであり、DJとしても活躍するNatsu Summer（ナツ・サマー）さん。音楽とお酒を愛してやまないサマーさんのタクシーライフと、実は親和性が高い？シティポップ×タクシーの共通点とは？

東京の夜×タクシーが、シティポップとリンクする

Q. タクシーの印象的だったエピソードはありますか？

２度目の上京をした頃、銀座方面で深夜まで働いていたことがあって。帰りは電車がないのでタクシーで、当時住んでいた三軒茶屋まで帰っていたんですが、疲れている時はあえて、本来の乗り口の霞ヶ関からではなく、少し遠くの汐留から高速に乗って、東京タワーをぐるーっと眺める首都高ルートでちょっと遠回りしたりしました。お気に入りの景色を通って帰るのが好きで。そんな風に「ご褒美」としてタクシーに乗ることもあります。特に用がなくても「首都高一周してください」とか。心がやさぐれている時は特に癒やされますよ笑。

Q. その景色のどんなところがお気に入りですか？

深夜の首都高って、タクシーが多いんです。月に照らされて黒く光るタクシーたちをぼんやりみてたら「イルカの大群みたいだな」って。静寂の中で、窓から景色が流れる小さな部屋の中にいるみたいでした。東京は夜の景色が醍醐味だと思うんです。故郷の夜は真っ暗だったので笑。それもそれで好きなんですけどね。

あと、シティポップってタクシーと親和性が高いと思うんです。「首都高」とか「ハイウェイ」とか、タクシーに乗っている時の心情などもシティポップによく描かれているように思います。MVやジャケット、タイトルにもタクシーが登場するものもありますよ。夜の都会とタクシーの心情がリンクするのかもしれませんね。

お題「もしもナツ・サマーがタクシーの乗務員だったら」

Q. ナツ・サマーさんが乗務員をするならどんなタクシーにしてみたいですか？

座席にマッサージ機能付き！思いっきり癒やしの空間になるといいなと思います。難しいけど足湯とか笑。冷え性なのでシートヒーターがあるタクシーにとても癒やされていて。あと空気清浄機能がしっかりしているタクシーも、車内の匂いも気にならず、本当に居心地がいいなと感じるので。癒やして気分をあげて目的地に送り届けられるようなタクシーがいいなと思います。あと渋滞の時、空を飛びたいです。

DJをしているのでタクシー用の選曲もしてみたいですね。今はなかなかタクシーの車内で音楽はかけられないかもしれませんが、昔個人の「ジャズタクシー」っていうのに乗ったことがあって。車内でジャズを流しながら夜景がきれいなルートを周ってくれるんです。上京したての頃、それにとても感動して。自分もそんなサービスを提供してみたいですね。実は去年ドライブにピッタリなシティポップレゲエのMIX CDをリリースしたんです。サブスクでも聴けますので、よかったらドライブのお供にチェックしてみてください♡

ライブじゃなくてもファンに会える場所

Q. これから挑戦してみたいことや、夢はありますか？

フェスやイベンドなどがもりだくさんなので、情報は随時更新していきますが、まずは夏にアルバムをリリースするので、そちらも楽しみにしていただけたらと思います。あと、つくづく感じているのですが、私は人と接することが好きなんです。ライブでしかファンの方に会えないじゃないですか？だからいろんな人がいつでも遊びに来てくれる場所が、いつかつくれたらいいなと思っています。音楽があって、お酒があって、５人くらいしか座れない、１人でできる範囲の小さな小さなお店。でも私も呑みに行きたいので８時過ぎには閉めるんですが笑。夜の街に繰り出す前の、「ちょっと一杯」の場所が、いつかつくれればいいなと思います。

シンガー・DJ　ナツ・サマーさん【前編】
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ナツ・サマー
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シティポップ・レゲエシンガー、DJ。愛媛出身、東京在住。海沿いに住んでいた幼少の頃からシティポップやレゲエを聴いて育つ。クニモンド瀧口（流線形）のプロデュースで、2016年にシティポップ・レゲエシンガーとしてデビュー。また、DJとして、須永辰緒、沖野修也、松浦俊夫、MURO、DJ NORI、川辺ヒロシ、田中知之（FPM）、クボタタケシ等と共演するなど、幅広い現場で活躍中。