北条久美子さん

ウェディングの司会、ビジネスマナー講師、企業顧問などのキャリアを経て、現在はライフスタイリストとして活動する北條久美子さん。自身の経験をもとに、「自分らしく豊かに生きる」ための提案や場づくりを行っています。そんな北條さんのタクシーライフとは。

「 ワーク寄りの人生から、ライフを尊ぶ生き方に 」

Q.ライフスタイリストとはどういうお仕事なのでしょうか?

心地よく生きていくサポートをするお仕事といえばわかりやすいでしょうか。睡眠や「マインドフルネス瞑想」、「スゴレッチ」というストレッチなど、心身をととのえるためのさまざまなワークショップなどを通して、それぞれの暮らしを快適にし、世の中に「笑って生きる人を増やす」。これが私のミッションだと思っています。

Q.どういう経緯でライフスタイリストに?

ライフスタイリストとしての活動の傍ら、企業や大学などで人財育成に関する研修やセミナーの講師業もしています。人の成長に携わる仕事にやりがいを感じるいっぽう、仕事に熱中するあまり、いつの間にか自分自身の「ライフ」がなおざりになってしまっていたんです。このままではいけない、と考え出したのは、結婚がきっかけ。これまでの仕事に寄った生活ではなく、生きること自体を楽しもうと思いました。そんなことを周りの人にも伝えていきたいなと思って、ライフスタイリストという肩書きを自分でつけたんですよね。より多くの人が心豊かに、その人らしく笑って過ごせるためのお手伝いをしたいと思っています。

北条久美子さん

Q.心地よく暮らすために、まず何をすればいいでしょうか。

人は変わりたいと思って、行動に移し、それが習慣になれば、必ず変われるもの。だからこそ「習慣をもつ」ことをおすすめしています。私、すごく寝るのが好きなんです。そのうえ、コロナ禍で家で仕事をすることが増えて、いつまでもダラダラしてしまって困っていたんですが、早起きして、朝にルーティーンをとり入れることで時間にメリハリができ、心地よく暮らせるようになりました。実際にやっていることは、玄関の水拭き、植物の世話、ストレッチ、瞑想、犬と散歩など。どれも気持ちがいいから続いているんですが、白湯を飲みながらノートに日々を記録するという習慣は、自分を知るという意味でも大事にしています。

Q.ノートにはどんなことを綴っているのですか。

なんでも書きます。前日あった出来事を1日1行でまとめたり、TODOリストや目標などを書いたりも。あと、モヤモヤとしたことは、どう対処するのかアドバイスを考えて書き記しています。この方法だと客観的に考えられて、ものごとを整理しやすくなるんです。たとえいい答えが浮かばなくても、今の思いをためずに書き出すことが、自分を知ることに役立つんですよ。

北条久美子さん

Q.日々のモヤッとしたことを流してしまわず、考える姿勢が大切なのですね。

そう思います。何事においても「考える」ってとても大事なことだと思うんです。マナー講師として研修を行うことがあるのですが、そのときにお伝えすることも、相手の立場になって、まずは考えてみましょうということ。マナーって、型どおりにやることだと思いがちなんですが、そうではなくて、なぜこれをするんだろうというのを考えていくことがマナーにつながるんですよね。なぜ上座があるのか、なぜ敬語を使うのか。そういったことを考えてみると、おのずとその場にふさわしい行動がとれるようになるものです。
たとえばタクシーに乗るときもそう。人は鏡。こちらが横柄な言葉遣いをすると、乗務員さんの気分を害し、車内の空気がピリピリしてしまいます。会話が苦手なら無理に話さなくても大丈夫。ただ目的地を告げて「ありがとう」って言っておりればいい。何も難しいことはなく、ただそれだけなんです。

「 最低でも週2回。仕事場として、
自分へのごほうびとして、タクシーを利用しています 」

Q.普段、どういった場面でタクシーを利用しますか。

まず一番は、タイムイズマネーだなと思うとき。仕事が忙しく、時間に余裕がないときは、仕事をするためにタクシーに乗ることがたびたび。1日じゅう研修の予定があり、そのあと会食の約束が入っていたりすると、移動時間の間でしか電話応対やメールの返信ができないときがあるんです。そんなときはタクシーでリモートワーク。しかも目的地までたどり着くという特典つき。ほんとうにありがたい存在です。

Q.どのようにしてタクシーを利用していますか。

タクシーの通りが少ないところではタクシーアプリ「GO」を使って呼んでいます。アプリを使うと時間をロスすることなく乗車できて、快適です。時間があれば車種を選ぶ余裕があるので、「JPN TAXI(ジャパンタクシー)※」 を選ぶことが多いです。車内が広くゆったり座れるし、いつも清潔なところもうれしいです。
あとは、お店で美味しいお酒を飲んだあと、はりきって手を上げて呼ぶことも(笑)。「タクシーで帰ろうよ」と大富豪になった感じで、いい気分のまま家に帰り着ける幸せ。これは普段がんばっている自分へのごほうびでもありますね。タクシーに乗るだけで「これで明日もがんばれる!」と思える、そういう特別感も好きです。

※ユニバーサルデザインの次世代型ミニバンタイプタクシー。お子様や高齢の方、妊婦さん等あらゆる人が利用しやすいようデザインされている。

北条久美子さん

Q.北條さんにとってタクシーは日常であり、ごほうびでもあるんですね。

そうなんです。日常でありながら、特別感を味わえるのはタクシーの利点ですよね。たとえば、出張から帰ってきてヘロヘロなときに、空港から家の前まで運んでもらえるのは、とてもありがたくて。タクシーのドアが開いたら、すぐに「ただいま」が言える環境だなんて、冷静に考えるととてもすばらしいこと。特にわが家は車がないので、とても助かっています。