山野辺喜子さん

セラピスト・フレグランスコーディネーターの山野辺喜子さん

セラピスト ・フレグランスコーディネーターとして活動しながら、「fragrance yes」を運営している山野辺喜子さん。心身のセルフケアを大切にする山野辺さんのタクシーライフとは。

【前編】はこちら

「 タクシーの中では頭の中を空っぽにしてぼんやりしています 」

山野辺喜子さん

「JPN TAXI(ジャパンタクシー)の後部座席はゆったり座れるので、
ワークショップあとのリラックスタイムに最適です」(山野辺さん)

Q.山野辺さんはどのようなスケジュールで一日を過ごされていますか。

8時頃起きて、30分ほどストレッチやヨガをしてからだをほぐします。それから代々木八幡のラボ「yes エルブメディシナル」に出社し、打ち合わせやデザインの選定、商品の企画やラボでの研究、お客さまのカウンセリングなどをしています。コロナ禍で頻度は少なくなりましたが、夜は食事会に行くこともあります。就寝は0:00~2:00の間です。
眠る時は、枕元の木のディフューザーに「yes.」の「森へ行く日」の精油を1滴落とします。森に入ると独特の香りがしませんか。私は、森に入って深く息を吸い込むと、思わず「はーっ」と声が出ます。一瞬で自分を切り替えられるんですね。また、樹齢300年の木などからは生命力を感じて、普段自分が悩んでいることは小さなことだなと思えるんです。なので、眠る前に森の香りに包まれて、気持ちをほぐして眠るのがお気に入りです。

Q.タクシーは、どのような方法で呼びますか?

都内でタクシーを呼ぶときはタクシーアプリ「GO」を多く使っています。ラボの前の通りはタクシーがあまり走っていません。ワークショップへは、「yes.」の商品や蒸留器、ビーカーなど、壊れやすいものをたくさん持って行くので、大通りまで荷物を持って歩くのも大変ですし、時間もかかってしまいます。アプリだと、住所と時間を入力して予約しておけば、出かけたい時間にラボの下で待っていてくれるので、確実でとても便利です。地方では、アプリが使えない地域もまだ多いんですね。そのときは電話でタクシーを呼んでいます。
タクシーは便利ですが、雨の日になかなか空車がなかったり、時々ですが、返事がそっけない乗務員さんがいらっしゃったりします。でも、最近は女性の乗務員さんも増えていらっしゃるので、細やかな気遣いをしてくださると嬉しくなりますね。

山野辺喜子さん

女性乗務員とにこやかに会話をする山野辺さん

Q.タクシーに乗っている間はどんな風に過ごしますか?

タクシーの中では静かに過ごしたいので、車内で流れる映像をオフにして、ぼんやりしています。コロナ禍になって、タクシー車内に空気清浄機を設置してくださったり、窓を開けて空気を入れ替えてくださったりするようになりました。私はもともと、既製品の芳香剤が苦手ということもあり、車内の空気が自然に近い状態なのは心地良いです。

「 自分の心身の状態に気づくことが一番大切 」

山野辺喜子さん

山野辺さんがワークショップで使う蒸留器具。水蒸気蒸留法で、芳香植物から芳香蒸留水と精油を抽出

Q.山野辺さんの考える、からだと心のセルフケアについて教えてください。

どうしても、仕事のスケジュールを詰め込んでしまうので、帰宅後、肩や腰が痛くなってしまうこともよくあります。なので、一日の疲れをその日のうちにほぐせるように、時間がなくても半身浴をしてデトックスするようにしています。地方に行った時も、宿泊先で浴槽にお風呂をためてからだを温めたり、持って行ったアロマをお風呂に入れて気持ちをほぐしたりします。その日の気分にあわせてアロマを選ぶのも楽しいです。
こころの面で大切にしているのは、自分との対話です。嫌なことが起きても、相手や状況は変えられないので、私の受け止め方を変えて、プラスに持って行こうと考えます。「あの人の言動が嫌だった」で終わらせるのではなく、「なんでそれが起こったのだろう」、「そのことをどう生かしていけばいいかな」と考え方をシフトするんです。そうすると、一時は落ち込んでしまうのですが、気持ちが切り替えられれば、「考えても仕方ないな」と別のことに目を向けることができるようになるし、人に対しても寛容になれます。

Q.コロナ禍でストレスを抱えている方々へのアドバイスをお願いします。

一番大切なのは、自分の心身の状態に気づくことだと思います。カウンセリングにいらっしゃるみなさんは、自律神経を崩してから「私、こんなに疲れてたんだ」と気づくことが多いです。それまで無理をしていたり、大丈夫と自分に言い聞かせたりしながら頑張りすぎていたのだと思います。体調を崩してしまう前に、日ごろから自分に対して目を向けるようにして、気分転換をしたりからだを休めたりしてほしいですね。
また、眠れないことを悩んでいらっしゃる方も多いのですが、気にすることで、より眠れない悪循環を招いてしまいます。眠れなくても、眼を閉じて横になっていればからだは休まりますので、あまり思いつめないようにしていただけたらと思っています。

「 今後は、森林保全活動に力を入れていきたい 」

山野辺喜子さん

「yes.」のアロマオイル(左)と、山野辺さんが手作りした木工細工(手前・後方)

Q.今後の展望を教えてください。

今後は、森林保全活動に力を入れていきたいと思っています。きっかけは、数か月前に奈良県の天川村で、森林保全活動をしていらっしゃる皆さんと一緒に活動させていただいたことです。天川村は村の97%が森林で、森の資源にあふれています。ただ、樹齢の長いスギやヒノキが多すぎるので、山を皆伐して、別の植物を植林し、次の世代に森を引き継ぐためにもう一度育てなおすという活動をされています。私たちが生きている間はその森は成長中かも知れませんが、次の世代にその森を活用してほしいという考えに強く共感したので、私もそのお手伝いをしていきたいと考えています。これまで、私が学んだことを「yes.」に活かしてきたので、森林保全活動を通じて得た経験が「yes.」にもよい影響を与えてくれると思います。

Q.今後の展望を教えてください。

今は、多くのお子さんがアトピー性皮膚炎で悩んでいらっしゃると聞きます。私も経験者なので、その大変さがよくわかります。ただ、アトピー性皮膚炎は原因が明確ではないので、どうすればいいのかわからない保護者の方も多いと思います。一つの方法として、食品やスキンケア用品に、どんなものが入っているかを確認するのをお薦めします。「これをからだに入れても構わないかな」といったん立ち止まって取捨選択することで、それまで10だったかゆみや炎症が9か8になるかもしれません。何かアドバイスできることがあるかも知れないので、いつでも相談にいらしてください。

山野辺喜子さん

山野辺喜子さん

山野辺喜子(やまのべ よしこ)
セラピスト / フレグランスコーディネーター
2004年自身のアレルギー改善のためアロマセラピー食事療法・体質改善などを学び始める。また、家族の病を機に、整体・アロマトリートメント・介護などの技術も習得。身につけた知識や技術、実体験を活かし、心身を癒すセラピストとして活動を展開。
公益社団法人 日本アロマ環境協会 アロマテラピーアドバイザー取得
Jurlique認定 Palais Aroma Shool アロマ心理カウンセラーdiploma 取得
内閣府NPO KYG協会 遺伝子栄養学 栄養カウンセラー取得
訪問介護員2級養成研修課程終了
【ワークショップ情報】
「植物蒸留とスキンケアクリーム作り」ワークショップ
12月3日(sat.)4日(sun.)「Purveyors」那須GOOD NEWS NEIGHBORS店
12月25日(sun.)吉祥寺CINQ
詳しい情報は公式サイトをご覧ください。

写真:長原慎一 文:黒澤真紀(mugichocolate株式会社)

※新型コロナウイルス感染予防対策を徹底の上、インタビュー・撮影を行いました。
撮影時のみ一時的にマスクを外しています。

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